デコードされなければQSOはできません。私は常々DX側の方々にはデコード能力の高いJTDXを使ってもらえればなぁ・・・と思っていましたが、今回は逆にWSJT-Xで良かったと思いました。
その他も感動の場面がありましたが、FT8ではないとQSOできないような場面ばかりです。本当にFT8様様です。
JT65に続いて登場したFT8。このWeak Signal Modeは一種革命をもたらしました。今までのSSB/CWではオープンに気が付かなかったような弱いオープンも分かるようになりました。一部ではご批判もありますが、一つの周波数に張り付いて皆がワッチして時に電波を出すことにより、オープンに気が付きやすくなりました。オープンの始まり等の弱いオープン時やオープン終了間際などは当然ですがBIG GUNの独断場であることは以前のSSB/CWと変わりがありません。しかし一度ある程度の強さでオープンしてしまえば、先にも書きましたけど「相手に届いて、デコードさえしてしてもらえれば相手からコールバックされる可能性がある」のです。JTDXではSNR値の良い局から応答するとか、距離が遠い局から応答する等のオプションもありますが、それを有効にしている局はさほど多くないと思います。しっかりオープンしている時はBIG GUNの方々はコールバック率が下がったとお感じになってらっしゃるかもしれません。特に6m bandでは狭いエリアにオープンすることも多く余計にそう感じるかもしれないですね。
四国ではDPの局がプエルトリコとQSOされたとか、関東でもモービルホイップの局がウクライナやアフガニスタンとQSOしたとか聞きました。FT8は本当にすごいです。
今年のシーズン、CWやSSBでもQSOはしました。CWでは誰も呼んでいなかったEC4C局とはスムースにQSOできました。 しかしSSBに出でていたA41NN局とは苦労しました。オープン戦では勝てずエリア指定でもなかなか順番が回ってこず、コールバックがあった後でもスムースには進まず・・・ 聞いていたりパイルに参加している時はSSB/CWの方が無線をやっている気分がして楽しいのですが。
デジタルモードは進化を続けます。EMEではJT65に変わってQ65がメジャーになってきたと聞きます。FT8も今後どうなるかは分かりません。 SSNが上がってきてレガシィモードSSB/CWでも余裕でQSOできるようなコンディションになれば、効率よくQSOできるレガシーモードのQRV率が以前のようにはならないにしても上がってくると思います。しかしBIG GUNがレガシーモードでガンガンやっている間にデジタルでするりするりできてしまうこともあるでしょうね。
国内QSOに目を向けても、非常に弱い伝搬でCWでもできない場合でもデジタルでは簡単にできてしまうシーンを何度も経験しています。JCC/JCGやGRIDハントには今後も大活躍でしょう。
FT8の恩恵、私はかなり受けていると感じます。今年のシーズン、WSJTの作者の一人であるノーベル賞学者 Joseph Taylor 博士 K1JT局ともQSOできました。 思わずパソコンの前で「ありがとうございます。」と言ってしまいました。(笑) 博士、本当にありがとうございます。
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